ZEBについて

About ZEB

ZEBが切り拓く未来の環境ビジョン

ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)とは、建物の運用段階でのエネルギー消費量を、省エネや再生可能エネルギーの利用を通じて、限りなくゼロにするという考え方。
地球温暖化やエネルギー需給問題への配慮は、未来の地球と社会の在り方を考えていく上で欠かせない問題です。
経済産業省では「2030年までに新築建築物の平均でZEBを実現することを目指す」とする政策目標が設定されています。
私たちは「低炭素社会の実現へ少しでも役立ちたい」との思いから新本社のZEB化に着手。
2017年3月、中堅企業の先駆けとなる自社新本社屋のZEBを実現しました。

先駆けとなるZEB実現へ挑む

平成27年12月、経済産業省のZEBロードマップ検討委員会がZEBの実現と普及に向けて「ZEBの定義・評価方法」、「ZEBの実現可能」、「ZEBの普及方策」を整理した「ZEBロードマップとりまとめ」を公表しました。私たちは、ZEBの明確な基準が提示されたことから、計画していた新本社のZEB化に挑戦。竣工した新社屋には、最先端のZEBシステムが導入されています。私たちは、ZEB実現の技術と経験を活かし、次代の環境ビジョンをリードする事業を創出していきます。

新本社に導入したZEBシステム

  • Low‐Eペアガラス

    Low‐Eペアガラスに銀の層を3層にすることで可視光透過率を確保しながら、より高い遮熱性能と断熱性能を実現しています。

  • 日射追従型電動ブラインド

    窓の外側に取り付ける外付け電動ブラインドを導入。ブラインドで遮った日射熱が建物内部に入らないため効率的な遮熱を実現。ブラインドの開閉角度を太陽の動きに追従して制御し、室内の明るさも確保します。

  • 井水熱利用ヒートポンプ式空調

    地下水を熱源として利用したヒートポンプシステム。空調・給湯・融雪などの幅広い分野への応用が期待されています。熱源となる地下水は、年間を通して温度がほぼ一定であるため、外気温度に左右されずに安定した出力を確保。また、地下水温度は外気温度より夏は低く、冬は高いため、冷房または暖房を行う際には外気を用いる空冷式よりも高効率です。

  • LED照明+照明制御

    LED照明による低消費電力化に加え、各種制御により更なるエネルギー消費の削減を実現。
    ●個別調光制御・・・設定器(タブレット等)による不在時消灯
    ●適正照度制御・・・初期照度補正+照度の適正化750→500lx
    ●スケジュール制御・・・昼休み消灯
    ●昼光利用制御・・・昼光利用による照度の適正化

  • BEMS

    BEMS(Building & Energy Management System)は、建物の使用エネルギーや室内環境を監視・把握し、省エネルギーを管理するシステム。BEMSで収集したエネルギーデータと各種構成グラフにより、前年同月比較などの傾向分析やデータフィルタリングを行い、省エネ設備の効果検証を行います。省エネ設備の制御機能を適切に調整し、再分析・設定変更を行い、より効果的な省エネを図り、省CO2、省コストに貢献します。

  • 太陽光発電+蓄電池

    建物屋上に18KW、カーポート上に28KW(合計46KW)の太陽光パネルを設置。創エネルギーを図ると共に蓄電池も設置。災害時の電力確保も行います。

  • 高効率空調

    エアコンの省エネ性能を示す指標となるAPF(Annual Performance Factor)でAPF値6.0~7.0の空調システムを採用しています。

  • 全熱交換器

    換気の際に捨てられてしまう室内の暖かさや涼しさを再利用(熱回収)しながら換気を行います。約6~8割の熱エネルギーを回収でき、夏期・冬期の冷暖房負荷を低減します。

  • 太陽熱給湯器

    屋上に設置した集熱パネルに最大228Lのお湯を貯湯し、建物内へ給湯。お湯の温度が低い場合には、補助給湯器で加熱します。

  • 外皮負荷低減

    ●屋根や外壁からの熱の流出入を最小限に抑えるため、厚い断熱材を使用。
    ●窓からの日射熱を抑えるため、外部にブラインドを設置。
    ●窓からの熱の流出入を抑えるため、高遮熱断熱複層ガラスを使用。
    ●建物外部には、高い遮熱効果を発揮する遮熱塗料を採用。
    室温上昇を抑えることで、エアコンの使用を少なくし、節電に貢献します。

  • 高反射塗料

    建物内部には高拡散反射塗料を採用。塗膜中に極めて小さな空気を均一に取り込むことで、より明度の高い色相を出し、室内を明るくして照明の使用を抑え、節電に貢献します。